日本人の英語指導に携わってもう25年ほどになりますが、25年前も今もまったく変わっていないのは、日本人が英語に対して抱く「正しくなければダメ」「間違っていたら恥ずかしいから黙っていよう」という考え方。
25年前にはまだ生まれていなかった世代の人が、今社会人になって会社の英語研修を受けるようになってきたというのに、その完璧主義を貫く考え方が同じなのには驚きます。
世間では、ゆとり世代の若手の考え方や行動に、管理職クラスの世代が「わからん!」と嘆いたり、時には「許せん!」と腹を立てたりする話をよく聞きますが、英語に対する考え方と行動パターンは、世代を通して日本人に共通しています。
でも、この殻を破らないと、英語の『コミュニケーション力』向上の大きな障害になってしまいます。
日本人の完璧主義の傾向や、細かい所までこだわる繊細さは、ずーっと日本人のDNAとして引き継がれていく良い所だと思っていますが、母国語じゃない他の言語を使う時にも、完璧を求めてしまうこの姿勢。
英語講師やネイティブの人に、「完璧じゃなくても良いからまずは話すことが大事」と何百回言われても、そう簡単には変わらないのです。
日本人はノンネイティブスピーカーです。他のノンネイティブをよく観察してみましょう。どんな英語を使っているか。じーっと聞いてみると、「えー?その程度の語彙で、その程度の文法で、そんな発音で、よくべらべらとしゃべってるな」と思うはずです。
それで良いんです。そこから始めるんです!