一度、英語のことを忘れてみよう。中学から高校、大学と10年間も英語を勉強したのに話せない・・・その気持ちわかりますが、まずは一度、英語のことを忘れて、他の外国語をはじめて学んだ時の事をちょっと考えてみよう。
大学では、第二言語を選びます。どの言語を選びましたか?
ドイツ語?フランス語?ロシア語?インドネシア語?ハンガリー語?タガログ語?
何の言語でも構いません。今まで一度も触れた事のない言語、まったく基礎知識を持っていない言語に初めて取り組むわけです。
「こんにちは」とか「ありがとう」などのごく簡単な挨拶や、「これはいくらですか?」とか「お腹が痛い」などの自分が言いたいことが言えた時の喜びは何とも言えないものですよね。
覚えたばかりの単語やフレーズをどんどん使い、何度も何度も同じ事を言い、それが相手に伝わった時は達成感を味わえます。
はじめて学ぶ外国語はそんな風にして、構えず物怖じせずに面白がってどんどんトライができるのに、「英語」はそれができなくなるのです。なぜですか?
このブログの最初に戻って下さい。「10年も勉強したのに・・・」という気持ちがあるからです。あんなに勉強したのに全然使えない自分が恥ずかしくて、もうトライしたくないのです。
英語をペラぺラと話せる日本人がいるから、自分の下手な英語を聞かれたくないのです。
これが『英語だけコンプレックス』です。他の言語を学ぶ時には持たない感情です。そんな理由で、10年の学習で身に着けた英語の基礎知識や、せっかく覚えた単語や表現をしまい込んでしまっているのです。
今、持っている基礎知識だけでも、実はかなりのコミュニケーションが取れるのに、それを闇に葬ってしまうなんて、あまりにももったいないと思いませんか?
初めて触れる言語のつもりで、知っている英語をどんどん使ってみて下さい。なんだ、これで良かったのか、と改めて気づくことが多いはずです。